In Japan

ウクライナ人を自宅にご招待。ホームパーティーでメニューに悩んだお話など

Добрий день (ドブル'ィイ デーニ)

ご縁があって、ウクライナの方を自宅に招待しました。初めて日本に来られる外国の方を自宅に招待する時、どんなおもてなしをすれば良いか迷いますよね。特に食事のメニューは最も悩む点かと思います。

今回はわたしが頭を悩ませながらたどり着いたホームパーティメニューとその時の様子を紹介してみたいと思います。 (※2019年コロナ前のお話です。)

ウクライナ人を自宅にご招待することに

それはある日突然・・

今度ウクライナ人をうちに招待してもいい?メニューは餃子でいいよ。

いつも突然。そして出た!餃子でいいよ』!!(外で言ったら怒られるよ)

これがウクライナ人をうちに招待することになった瞬間でした。笑

ホームパーティーのメニュー決め会議

その日からメニューに頭を悩めることになりました。
確かにウクライナでも餃子に似たペリメニが食べられていて、餃子はお口に合いそうだし良いと思ったのですが、

『初めての日本なのに餃子を出すの・・?』と、普段あまり感じることのない自分の中の日本人魂のようなものがふつふつとしてきました。しかもそんなわたしの心の中を知ってか知らずか(いや絶対知らんでしょ)、主人は好きに発言を重ねるのです。

・彼らはなんでも食べられると思うよ。
・ウクライナにもあるから野菜のマリネとかいいかもね。
・ハンバーグなら絶対大丈夫だよ!
・日本食も出したいよね。

・・・。え、餃子は?!

結構自宅にお友達が来てくれる機会はあるのですが、日本が初めてのウクライナ人となると良い思い出にしていただきたいし、日本食も試してもらいたいよなぁ・・と脳内会議が続きます。

おもてなしメニュー決めの鉄則

これまで色んな方をご招待してきて、わたしなりにたどり着いているメニュー決めの鉄則があります。

  1. 当日は何かとバタバタするので、作り置きした方が美味しいものを含めること
    →定番は野菜のマリネやラタトィユ、煮物系
  2. メインはお相手が食べられると確認できているものにする。
  3. 好き嫌いとアレルギーを聞いておく
    →今回、お刺身はだめとのこと。
  4. テーブルに高さが出るメニューにする
    →見栄えは大事だし、高さを使う方が狭いテーブルでも色々置けるから。
  5. わたしがバタバタしている間、自分たちで楽しんでもらえるメニューを含める。
    →チーズフォンデュとかアヒージョで遊んでもらう作戦。

この鉄則に今回は2つ追加することにしました。

・宗教的なことを聞いておく
・日本が初めてとのことなので、日本食も楽しんでもらう!

宗教的に食べられない食材は今回はないとのことでした。
『日本食も楽しんでもらう』・・これが一番悩ましい点でした。

ウクライナ人とのホームパーティーの様子

ウクライナ雑学を少し入れながら、当日のおもてなしメニューをご紹介します。 私たちの家へようこそ、のご挨拶は

Ласкаво просимо до нашого дому!
(ラスカーヴォ プロスィーモ ド ナショーホ ドームゥ)

到着してまず真っ先に、わたしにお花をくださいました〜!

ウクライナでは道端でも駅でもお花が売っている所が多く、日本ではプロポーズでも見ないような大きな花束を持ち歩いている男性がよくいらっしゃいます。日本に初めて来てお花屋さんを探し、わたしに選んで下さったなんて感無量でした!主人は真似して?よくお花をくれますが、それとこれとはなんか違いますよね笑。

作り置きを含む前菜系

・野菜のマリネ
・切り干し大根
・卵焼き

まず作って用意して置いたのは野菜のマリネ。そしてちょっと合わないけど日本の家庭料理代表格の切り干し大根と卵焼き。

野菜のマリネはきっと口に合う、という主人の提案をそのまま採用しました。作り置きの方がおいしいので作って冷やしておき、ウクライナで買った食器で出しました。

それからお通し風に切り干し大根。これはウクライナに似たようなものがあって、その料理の名前を聞き出すために食べてもらう!という思惑もあったのに、すっかり聞くのを忘れました。(知っている方がいたら教えてください・・)

高さ出しと時間稼ぎ系

アヒージョ

先ほどのマリネの隣がアヒージョです。キノコやパンを切っておくだけで、あとは火をつけて遊んで貰えば良いので、とても便利です。

ウクライナ雑学|おもてなしのパンと塩

ちょっと雑学ですがウクライナのおもてなしにはパンと塩を用意するらしいです。
これは後になって知ったことで、このとき知っていたら用意できたのにな〜と思いました。

みんなが食べられるメイン

そろそろメインの時間です。

・ハンバーグ
・パエリア

ハンバーグなら絶対大丈夫!という主人の提案で、メインはみんな大好きハンバーグになりました。いつものタークフライパンで作っています。このまま出して絵になるし、フライパン自体が話題になるので重宝しまくります。

とにかく量食べるからね!ほんとに!!

という主人の事前予告により、パエリアも作りました。

なぜパエリアにしたかというと、量が必要ということと、華やかさですかね。
でもパエリアは作っても年に数回なので作り慣れず、大変です。工程が多すぎるし、パエリアパンがとにかく大きいため端の方の火の通りがわからない。それとコンロ3口のうち2口分以上を塞いでしまうからとても不便。
お客さんに来ていただいた時には作りがちですが、おすすめできないメニューです。笑

ウクライナの乾杯の話、とか

そう思った理由がもうひとつあって、これまで主人のお友達が来てくれる時にはお酒がなくなったらわたしが運び、少し話したらまた何か作って冷めたものはもう一回温めて・・と私だけバタバタしているのがこちらも相手も当たり前だったのですが、

今回は私が動くたび、

・どうして君だけが動くの?
・君はいつ食べるの?
・何か手伝いましょうか?

という気遣いがすごく、なんだか逆に申し訳ないような気持ちになったのでした。(普段はそんなの当たり前過ぎて誰も気にしてくれないよ!!)いつも海外で外食をすると思うのですが、外国の方の食事の時間の楽しみ方は日本のそれとは違うことがあります。すっかり忘れていました。

そう言えば乾杯についても、ウクライナの乾杯は回ごとに意味があって、1回目はみんなでして、3回目は『女性に』するんですよね〜(知識が曖昧です。)

『この乾杯は女性に!』って言われた時に『(女性って誰?)彼女さんがいらっしゃるんですか?』とお尋ねしたら、『君だよ!』と言われて超びっくりしました。そうだ、私は女将さんではなくて女性でした!!!

そんなわけで、大前提として、もっと海外での食卓のように食事を全員で楽しむ雰囲気が必要だったかなー?もっとバタバタしない料理を選べばよかったなー?と思ったのでした。でも、日本の普通の食事光景を体験していただけたとも言えるかもしれません。

最後に

・お豆腐のお味噌汁
・みたらし団子 など

最後はお豆腐のお味噌汁を出しました。お豆腐はウクライナにも売っていましたが、とても豆腐とは言えない謎食品だったので、本物を試して欲しいと思ったからです。
初めて日本のお豆腐を食べた感想は、『うーん・・・?』となんとも言えないようでしたが、楽しんでいただけたようなのでよかったです。

食後にスイーツを作ろうかとも思いましたが、全体にヘビーなので、主人の提案のみたらし団子と、日本の定番お菓子(と思われるもの)にしました。


みたらし団子は外国の方にお出しするのに良いですね!
『なんとも・・甘いのかソルティーなのかわからない変な味だ・・』と困惑の表情でした。“甘じょっぱい” 味って確かに海外ではあまり出会いません。串に刺さったお団子を見たこともありません。

もう日本食やだ最悪!となった時のために、ウクライナのお菓子も出しました。笑

全体になにかもう少し日本っぽいものにしてもよかったかなぁと思っています。お刺身はだめとのことでしたがおにぎりとか・・?お稲荷さんとか・・?ちらし寿司とか・・?
流しそうめんとか・・?笑

ウクライナ人を自宅にご招待。まとめ

特に正解もないですが、メインを食べられるものにしてよかったです。あと、特に出してよかったと思ったのは、みたらし団子とお豆腐です。これはこれからも採用しようと思います。却下するのはパエリアです。

こうして紹介するとアッサリですが、買い物・調理を含めるとこれでも結構大変でした。
翌朝のお弁当も作って渡すように主人に言われ、容器だけ用意していたのに体力がありませんでした・・
外国の方の招待は頭を悩めますが、やっぱり楽しい。何か参考になることがあれば幸いです。

おまけ

ウクライナ語と日本語と英語の会話に疲れてくるので、言語がわからなくてもみんなで体感で楽しめるゲームがあればよかったと思いました。
今欲しいのはラクダに荷物を積んでいってバーン!ってなるゲームです笑。これなら世界のみんながわかると思うけど、どうかなぁ。

 

今日のウクライナ語

Добрий день. こんにちは
Ласкаво просимо до нашого дому! 我が家へようこそ
C ідайте Будь ласка. どうぞ座ってください
Смачно! おいしい!