こんにちは!
キエフにあるウクライナ国立チェルノブイリ博物館に行ってきました。たくさんの写真と共に内部の様子をご紹介します。
ウクライナ・キエフのチェルノブイリ博物館
博物館基本情報
キエフのチェルノブイリ博物館は多くの方が観光で行かれるアンドレイ坂から歩いても15分ほどの距離で、中心地の行きやすい立地です。
地下鉄で行かれる場合はkontratova ploshcha駅が最寄りです。
博物館と知らないとちょっとそうとは見えない外観をしていて通り過ぎてしまいそうですが、チェルノブイリと看板が出ている黄色い建物です。
公式サイトに日本語ページがあるので、開館日などはそちらで確認されると正確かと思います。
博物館内の様子
早速ですが内部を紹介したいと思います。
博物館に入るとまず受付でオーディオガイドを借りることができます。
ロシア語、ウクライナ語、イタリア語、英語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、と多くの言語が用意されています。
中国語もないのに日本語があるのは、やっぱりフクシマの事故のこと、ヒロシマ、ナガサキのことが大きいですね。
入り口の展示物コーナーも、フクシマの展示がされていました。
白虎隊は関係ないんですが・・フクシマ(日本)の子とウクライナの子、ということで民族衣装的に着ているのでしょう・・
テレビの画面ではフクシマの被災地域の映像や、(広野町の太鼓ですね)
フクシマと世界の放射線量について、(毎日更新ではなく2017年の数値のビデオ・・)
また3.11の状況を伝える新聞や被災地の様子の写真などが展示されていました。
スペースは狭いですが多くの展示があります。日本語を見ることのないキエフでこんなにも日本の資料を見るとは思いませんでした。
世界での原発事故がチェルノブイリとフクシマの2例であることを強く感じさせられます。複雑な心境です。
メインの展示室へと階段を上がります。
薄暗く、床のデザインや無機質な壁が不安感を煽ります。
階段の天井にある標識は、チェルノブイリ原発事故後に避難区域に設定された原発周囲30km圏内にあった村の標識なのだそうです。そして鯉のぼりは福島で掲げられていたものとのこと。
この先展示室は3つに分かれていてそれぞれにテーマがあります。
チェルノブイリ原発事故の日について
まずは右手側の展示室から進みます。
こちらはチェルノブイリ原発事故の日についての展示です。事故発生時刻の午前1時23分で止まった時計や防護服等の展示がされています。
センセーショナルな展示が多いです。映像の資料もありました。
少しは英語の説明もあるのですが、ほとんどがウクライナ語かロシア語なので、やはりオーディオガイドを借りた方が理解が深まるかと思います。
原発事故の影響について
次の展示は、原発事故の影響についてです。
チェルノブイリのジオラマと、その周辺の人々が避難し、廃墟と化していく街の様子が写真で展示されています。
放射線測定ゲートの展示もありました。危険区域に入って作業をされる方が通るゲートです。
中にはカメラを向けるのがはばかられるようなものもあります。動物への実際の影響がリアルにわかる展示などもあり、心に重く残りました。
最後の方には、ヒロシマやナガサキに関連するものもありました。
未来に向けたテーマ
最後のエリアは未来に向けたテーマです。入り口からおどろおどろしい雰囲気を出していますが・・・
ここの空間はとても広く、事故後に生まれた子どもたちの写真の展示や、防護服の展示などがありました。
登ってきた階段を下り、展示は終わりです。
最後に訪問者が書き込めるノートが置いてありましたが、世界中からたくさんの方が訪れているようでした。日本語の記述もちらほらあり、みなさんそれぞれのコメントがとても重く感じられました。
こんなにもたくさんの街が今は立ち入り禁止になってしまったことを、赤く斜線の引かれた看板が示しています。
チェルノブイリ博物館に行ってみて
行く前は、
専門知識があまりない状態で行って理解できるだろうか?
きっと難しい感じの博物館だろうなぁ・・
と思っていたのですが、実際に行ってみるとそういった知識の有無というより、圧倒的に感情に訴えてくる博物館でした。
空気が冷んやりしていて、不気味さと、博物館というよりお化け屋敷に来たかのような心のザワつきを残して博物館を後にしました。後から知りましたが、この博物館はあえて感情に訴えるような展示法を取られているようです。
もっと、放射性物質とは?というような難しいものを想像していましたが、難しさは全くないのでそういう意味では行きやすいです。ただ私としてはチェルノブイリで起きたことがただ怖い、恐ろしい、というだけで終わるべきではないと思うので、この博物館は賛否が分かれるだろうと思いました。あまり小さい子にはおすすめできない気もします・・やはりインパクトが強烈すぎて・・
もちろんもう少し知識があればもっと違って見えた展示も多かったかもしれませんので、次回訪れることがあればより知識を持っていきたいと思います。
ちなみに。
キエフのチェルノブイリ博物館にはMUSEUM SHOPのようなものはありません。一方チェルノブイリの方はツアーをしていたり、お土産を売っていたりします。
現地ツアーを申し込んで行くのが一般的かと思います。
ウクライナは遠いので、移動時間にでも関連本を読んでいくと良いかもしれません。私も主人とこんな本に目を通して行きました。
キエフと言えばアンドレイ坂!!
チェルノブイリ博物館とも近いので一緒に回ることができます。
その他にもキエフは魅力満載です!!世界遺産も外せません。